漢方薬は効かない…でしょうか?

過去に「ドラッグストアなどで病名に合う漢方薬を購入・服用したがピンとこなかった、効かなかった」という経験はありませんか?

それは、なぜでしょうか。以下にご説明します。

イラスト:漢方における臓器のネットワークの概念


実は、人体は高度なネットワークで生命活動を維持しています。胃や腎臓といった臓器もバラバラに機能しているのではなく、協調しながら働いています。

そのネットワークの一部が、何らかの要因により乱れる事で体調不良が起こります。

近年、科学研究で解明されてきたそうですが、古代の漢方の教科書には、すでに同様の概念が記述されています。

例えば、「肝脾不和:かんぴふわ」

過度なストレスを受けて肝臓の働き(血を貯える・巡らせる)が乱れると、それが伝わり脾(胃腸機能)の働きにブレーキが掛かって、イライラする、食欲不振、お腹が張るなどの症状が現れると言う病態を表しています。

これはほんの一例ですが、

仮に病名が同じ「更年期障害」であったとしても、ネットワークのどの部分が乱れているのかは、人によって違う事もあります。

それ故、病名だけで「西洋医学のお薬」の様に漢方を選んでしまうと、やや的外れになってしまう事も…

もし、過去に漢方を飲んで良い印象を持たれなかったとしたら、

「選び方」にその一因があったのではないでしょうか。

漢方薬は「病名」だけではなく、症状、体質や生活習慣、環境などの情報も考慮して処方を選ばないと、その持ち味を上手く発揮できないと思います。

心と身体を一体としてみるのも漢方の特徴です。

お客様ご自身で選ぶ事も可能だと思いますが、

漢方の知識や経験がないと、なかなか難しいと思います。

生活習慣についても、自分では気づきにくいものです。

イラスト:漢方薬は漢方薬局で薬剤師と相談して購入しましょう


漢方薬局で、専門の薬剤師と良く相談してご購入・服用なさると、今までのイメージが変わるかもしれません。

2018年11月13日|カテゴリー:漢方