不妊と漢方

不妊症について

西洋医学における不妊症の原因は、

女性が原因  41%
男性が原因  24%
両方が原因  24%

と言われています。(WHOの調査等)

実は男性に原因があるケースも多いのです。

女性だけが不妊の検査を受けるのではなく、男性も積極的に精液検査を受けるべきです。


■女性側の原因としては、下記の様な事が考えられます。

排卵因子 (15~20%) 高プロラクチン血症、PCOS、卵巣機能不全、LUFなど
卵管因子 (30~35%) クラミジア感染、形成不全、腫瘍など
頸管因子 (05~10%) 頚管粘液の異常など
着床障害 (10~15%) 子宮筋腫、黄体機能不全など 
受精障害 (04~05%) 卵子と精子いずれかの異常など

その他 子宮内膜症(不妊女性の20~40%)、生理不順、免疫素因(抗精子抗体、抗リン脂質抗体)、甲状腺異常、プロテインS欠乏、第12因子欠乏、年齢など

治療としては、タイミング療法、人工受精(AIH)・体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)などART(高度生殖医療)が行われています。

検査方法も日進月歩で進化しています。受精卵の染色体を調べたり、体外受精において着床のタイミングがずれていないか検査(ERAテスト)したり、あるいは、子宮筋腫が受精卵の着床を障害していないかMRIの動画を撮影して検討したり…

不妊治療は、日本においては自費診療であり、標準治療は確立されていません。

その為、病院やDrによって治療法や費用が異なります。ちなみに、フランスでは条件はあるものの保険で不妊治療を受けられるそうです。

さて、流産も重要な問題です。

女性の年齢と流産率の増加には相関性があります。

40歳を越えると、流産率が約40%に跳ね上がるというデータもあります。(ART妊娠率・生産率・流産率 2012 JSOG)

原因のほとんどが、染色体異常との事です。

最近は、遺伝子診断の技術開発により一部の病院では着床前診断が行われていますが、倫理的な問題などにより、特殊なケースを除いてまだ一般的ではありません。


■一方、男性側の原因としては、

精子の数が足りない、運動率が50%以下というのが大半だそうです。

また、女性ほどではないですが男性も年齢とともに生殖能力が低下します。

統計を取ってみると精子濃度は60歳から、運動率は40歳から落ちてきます。

NHKのテレビ報道によると、若い男性の精子の質が低下しているとの調査結果があるそうです。

ますます少子化してしまうのではないかと、心配になります。

臨床的に男性不妊を分類すると、

●造精機能障害(乏精子症、無精子症、精子無力症)

●性機能障害(ED、射精障害)

に大別されます。原因は、

特発性造精機能障害:60%、精索静脈瘤:30%、その他:10%との事です。

造精機能に影響を与える因子としては

●喫煙

●高温環境(サウナ・入浴・下着などが精巣に影響を及ぼします)

●肥満(運動するとテストステロンがアップします)

●育毛剤(フィナステリドなどの内服薬が影響するとの報告が散見されます)

などが、考えられます。

治療としては、micro-TESEやホルモン療法、精索静脈瘤手術などが行われています。

ちなみに、精索静脈瘤の患者さんの場合、手術をして治療しておいた方が、結果として顕微授精(ICSI)になったとしてもARTの成績が上がるというデータ(J urol.2010(184)1442-1446)があるそうです。

イラスト:妊娠しやすい身体作り


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